ひと(5) 浦安花輪 福田杏律奈(29) きゃっとtimes No.3

楽しい場所だと知ってほしい

 1972年に祖父洋二さん(故人)が浦安市猫実2丁目に創業した葬儀社「浦安花輪」に勤める。三社例大祭は参加したのは「物心もない」頃からだ。洋二さんは葛西囃子「丸音會」に所属し、祭は家族総出。訳も分からず肩車をされ、見様見まねで扇子を振りながら「マイダ、マイダ」と叫んでいた。2012年の例大祭から豊受神社西組若衆の役員を務める。
 元町地区の「ご近所はみな親戚」のような濃密な人間関係の中で育った。大学の友人たちを浦安に連れてくると、必ず地元の知り合いに出会い、初対面の友人に対しても気さくに話しかけてくることに驚かれた。自分の育ってきた環境が当たり前ではないことを知った。
 2023年7月に、岩手県出身の拓斗さん(29)と結婚した。3年前の年末年始は拓斗さんの都内の自宅で過ごした。例年は神社の囃子の音や参拝者への振る舞いで賑やかな中、皆と一緒に年を越す。初めて浦安以外で過ごす正月だった。拓斗さんと一緒に近くの神社に初詣はしたが、「浦安のみんな」と一緒にいないことに寂しさがこみ上げてきて、自分でも思いもかけず泣いていた。「浦安で暮らさないと、結婚してもうまくいかない」と打ち明け、浦安で新婚生活を過ごす。
 披露宴は今年7月を予定している。例大祭が終わった後の勢いでやりたいという思いからだ。祭は4年分のパワーチャージの場所だ。「振り返ってみれば祭り基準の人生になってる」と笑う。
 西組若衆は「いると安心する場所」。一方で、男性中心の若衆組織の中で、自分が存在する意味について考え始めている。「近づきにくいと感じる人もいるかもしれないけど、もっとオープンで、女性も若い人も入りやすい組織にしたい」。力強く語った。
 1972年に祖父洋二さん(故人)が浦安市猫実2丁目に創業した葬儀社「浦安花輪」に勤める。三社例大祭は参加したのは「物心もない」頃からだ。洋二さんは葛西囃子「丸音會」に所属し、祭は家族総出。訳も分からず肩車をされ、見様見まねで扇子を振りながら「マイダ、マイダ」と叫んでいた。2012年の例大祭から豊受神社西組若衆の役員を務める。
 元町地区の「ご近所はみな親戚」のような濃密な人間関係の中で育った。大学の友人たちを浦安に連れてくると、必ず地元の知り合いに出会い、初対面の友人に対しても気さくに話しかけてくることに驚かれた。自分の育ってきた環境が当たり前ではないことを知った。
 2023年7月に、岩手県出身の拓斗さん(29)と結婚した。3年前の年末年始は拓斗さんの都内の自宅で過ごした。例年は神社の囃子の音や参拝者への振る舞いで賑やかな中、皆と一緒に年を越す。初めて浦安以外で過ごす正月だった。拓斗さんと一緒に近くの神社に初詣はしたが、「浦安のみんな」と一緒にいないことに寂しさがこみ上げてきて、自分でも思いもかけず泣いていた。「浦安で暮らさないと、結婚してもうまくいかない」と打ち明け、浦安で新婚生活を過ごす。
 披露宴は今年7月を予定している。例大祭が終わった後の勢いでやりたいという思いからだ。祭は4年分のパワーチャージの場所だ。「振り返ってみれば祭り基準の人生になってる」と笑う。
 西組若衆は「いると安心する場所」。一方で、男性中心の若衆組織の中で、自分が存在する意味について考え始めている。「近づきにくいと感じる人もいるかもしれないけど、もっとオープンで、女性も若い人も入りやすい組織にしたい」。力強く語った。

取材執筆・泉澤多美子