「良い祭りだった」と言ってもらえるように
豊洲市場のマグロ仲卸「山徳」を営む。浦安市猫実で生まれ育ち、父晴正さんは例大祭に熱心に取り組んだ。自身が初めて参加したのは、13年間の中断期間を経て再開された1974年だ。当時7歳で、町会の子ども神輿を担いだ。西組若衆はこの年「西組」として発足する。叔父たちは西組の中心で活動し、中学生で西組に参加するようになった。
例大祭は時期が来たら行われる、当たり前の存在という。2016年の例大祭から西組若衆の会長を務める。楽しみは、祭に向かっていく準備期間だ。以前は祭を「楽しむ側」だったが、今は参加者に楽しんでもらえるように尽力する立場だ。例大祭当日の神輿の渡御や警備だけでなく、神酒所の設営や運営、神酒所周辺を彩る高張提灯の受け付けに発注、反物や祭り着のあつらえなど、その任務は多岐にわたる。会長として「担ってくれる若衆には感謝している」と話す。
「参加した人たちに楽しんでもらって『良い祭りだったね』と言ってもらえるように、祭を安全に無事に終わらせたい」と気を引き締める。
取材執筆・泉澤多美子