例大祭は「参加させていただく」思い
豊受、清瀧、稲荷の浦安三神社の神主で、豊受神社に常駐している。「神社に参拝してくれる人が、安心してお祈りできる環境を整えるのが神職の役割」と話す。
東京都江戸川区出身。神職を志したのは子どもの頃からだ。車に轢かれかけたり、団地で暮らす部屋の隣室が火災にあったりと、一歩間違えれば命を落としかねない経験を何度かした。しだいに「神様に感謝しなくてはいけない」という思いを抱く。神社に関わる仕事をしたいと、神職資格を取得できる國學院大學に進学した。
三神社に勤め始めたのは2017年。浦安の氏子さんたちは「気さくで飾らない人が多い」。積極的に境内の掃除や行事などに関わってくれ、「良い意味で神社との距離が近い」と思う。
神主となり初めて迎えるはずだった2020年の例大祭はコロナ禍で延期を重ねた。延期が決まった時に氏子さん達が気落ちする様子を見てきた。「浦安の人たちはお祭りへの熱量が高い。同じ熱を持って関われることが嬉しい」と話す。例大祭は「町の人達のためのお祭り」で、「参加させていただく」という思いだ。そして何より「楽しみという思いが一番です」と声を弾ませた。
取材執筆・泉澤多美子